前回、Rのはじめの一歩として、オブジェクトについて理解しました。今回は、オブジェクトのタイプについて説明します。
オブジェクトのタイプとは?
オブジェクトには、数値や文字列、関数など様々なタイプがあります。特に、数値や文字列などのデータ型と呼ばれるオブジェクトのタイプは、データの集計や解析で重要となってきます。例えば、数値の合計を計算したい場合、その数値を指しているつもりのオブジェクトのタイプが文字列になっていると集計できません。そのため、Rでオブジェクトを扱う場合、適切なタイプを指定したり確認する必要があります。ただ、オブジェクトのデータ型は自動的に適切なものに設定されるので基本的に既定のタイプで問題ないでしょう。
主なデータ型
タイプ | 例 |
logical | TRUE |
integer | 1 |
double | 1.1 |
complex(複素数) | 1+1i |
character | “あ” |
raw(アスキーコード) | 0x0A |
例
> x <- 100 # xに数値を代入 > typeof(x) # オブジェクトのタイプを確認 [1] "double" > x [1] 100 > > x <- 0x52 # xに16進数を代入 > typeof(x) #double型に自動設定されたことを確認 [1] "double" > x #10進数が表示 [1] 82 > > x <- as.raw(x) #オブジェクトのタイプをrawに変換 > typeof(x) #rawに変換されているか確認 [1] "raw" > rawToChar(x) #xをアスキー文字に変換 [1] "R" > > x <- 0x52 # 再度、xに16進数を代入 > typeof(x) #double型に自動設定されたことを確認 [1] "double" >